父が亡くなって10年。不動産の名義が父のままですが、今から相続登記はできますか?【神戸市・明石市】
行政書士米田耕太郎事務所 Administrative scrivener Komeda Kotaro Office
(遺言書や相続のご相談と合わせて、近年お問い合わせが増えている「相続登記」について、行政書士の視点からまとめました)
目次
ご相談内容
父が亡くなって10年になります。
実家の土地や建物の名義は、今でも父のままです。
「もう10年も経っているので、今さら名義変更はできないのではないか」と心配しています。
今からでも相続登記はできますか?
回答
はい、10年前の相続でも相続登記は可能です。
相続登記には、「亡くなってから何年以内でなければ申請できない」という期限はありません。
そのため、お父様がお亡くなりになってから10年、20年経っていても、相続登記を行うことができます。
ただし、長期間放置すると相続関係が複雑になり、手続きに時間や費用がかかることがあります。
また、令和6年(2024年)4月1日からは相続登記が義務化されているため、未登記の場合は早めに手続きを進めることをおすすめします。
相続登記は義務化されています
令和3年法律第24号(民法等の一部を改正する法律)により改正された不動産登記法が、令和6年(2024年)4月1日から施行され、相続登記が義務化されました。
不動産登記法では、相続(遺言による場合を含みます。)により不動産を取得した相続人は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請しなければならないと定められています(不動産登記法第76条の2第1項)。
また、令和6年(2024年)4月1日より前に開始した相続についても義務化の対象です。
このような相続については経過措置が設けられており、相続登記が済んでいない場合は、原則として令和9年(2027年)3月31日までに申請する必要があります。
正当な理由なく申請義務に違反した場合には、10万円以下の過料が科される可能性があります(不動産登記法第164条第1項)。
相続登記の申請義務については、法務省でも一般の方向けに分かりやすく解説されています。
相続登記を放置すると、どのような問題がありますか?
相続登記をしないまま長期間放置すると、手続きが年々複雑になる可能性があります。
例えば、次のようなケースです。
相続人が増えてしまう
相続人の一人が亡くなると、その方について新たな相続が発生します。
その結果、当初は数人だった相続人が十数人になることも珍しくありません。
相続人が増えるほど、遺産分割協議をまとめることが難しくなります。
必要書類が増える
相続人が増えれば、その分だけ戸籍や印鑑証明書など、集めなければならない書類も増えます。
相続人の住所が遠方であったり、連絡が取りづらかったりすると、手続きが長期化することもあります。
不動産の売却や活用が難しくなる
相続登記を済ませていない場合は、原則として相続人名義で不動産を売却するための登記手続きを進めることができません。
そのため、
- 売却したい
- 贈与したい
- 担保に入れたい
と思ったときに、まず相続登記から始めなければならなくなります。
実際のご相談でも、
「もっと早く相談しておけばよかった。」
というお声をいただくことは少なくありません。
ご相談の際に確認すること
相続手続きは、ご家庭ごとに状況が異なります。
そのため、まずは次のような内容を確認します。
- 相続人はどなたになるか
- 遺言書はあるか
- 遺産分割協議は済んでいるか
- 不動産は土地・建物のどちらがあるか
- 最終的に誰の名義にしたいか
これらを整理することで、必要な手続きや準備すべき書類を明確にすることができます。
行政書士がお手伝いできること
行政書士は、
- 戸籍など必要書類の収集
- 相続人の調査
- 相続関係説明図の作成
- 遺産分割協議書の作成
- 相続手続き全体のサポート
などを行っています。
なお、不動産の相続登記申請は司法書士の業務です。
当事務所では、戸籍収集や相続関係の整理、遺産分割協議書の作成などをサポートするとともに、相続登記が必要な場合には提携する司法書士と連携し、円滑に手続きを進められるようお手伝いいたします。
まとめ
「父が亡くなってから10年も経っているから、もう手遅れではないか。」
そのように心配される方は少なくありません。
しかし、相続登記は10年前、20年前の相続であっても手続きを行うことができます。
一方で、時間が経過するほど、
- 相続人が増える
- 必要な書類の収集が難しくなる
- 相続人間での話し合いが複雑になる
など、手続きの負担が大きくなる可能性があります。
相続登記は、「もっと早く相談しておけばよかった」というお声を伺うことが少なくありません。
「何から始めればよいか分からない」
「誰が相続人になるのか分からない」
「必要な書類が分からない」
という段階でも構いません。
まずは現在の状況を整理し、どのような手続きが必要なのか確認することから始めることをおすすめします。
当事務所では、相続人の確認、戸籍など必要書類の収集、遺産分割協議書の作成など、相続手続きを円滑に進めるためのサポートを行っています。
また、不動産の相続登記が必要な場合には、司法書士と連携し、安心して手続きを進められるようお手伝いいたします。
詳しく知りたい方へ
相続登記の義務化については、法務省が一般の方向けに特設ページを公開しています。
制度の概要、申請期限、義務化前の相続の取扱い、過料制度、相続人申告登記などについて、分かりやすく解説されています。
▼法務省
「相続登記の申請義務化について」
参考法令
本記事では、以下の法令を参考にしています。
- 不動産登記法第76条の2第1項
(相続登記の申請義務) - 不動産登記法第164条第1項
(申請義務違反の場合の過料) - 民法等の一部を改正する法律(令和3年法律第24号)附則第5条第6項
(義務化前に開始した相続についての経過措置)
相続についてお困りの方へ
相続手続きは、ご家族の状況によって必要な対応が大きく異なります。
「父が亡くなってから何年も経っている」
「名義変更をしていないことに今気付いた」
「何から手を付ければよいか分からない」
という場合でも、まずは状況を整理することが大切です。
行政書士米田耕太郎事務所では、相続に関するご相談について、現在の状況を丁寧に確認し、必要な手続きを分かりやすくご案内しています。
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