【2025年最新】なぜ相続には「大量の戸籍」が必要?新制度「広域交付」のメリットと落とし穴
行政書士米田耕太郎事務所 Administrative scrivener Komeda Kotaro Office
身近な方が亡くなると、銀行や法務局から「亡くなった方の戸籍を、生まれてから亡くなるまで全部集めてください」と言われます。
「戸籍なんて1枚あればいいんじゃないの?」
「最新の制度(広域交付)を使えば簡単なの?」
そんな疑問をお持ちの方へ、相続の専門家である行政書士が、知識ゼロからでもわかるように徹底解説します。
目次
なぜ「生まれてから亡くなるまで」の戸籍が必要なの?
結論から言うと、「隠れた相続人がいないか、公的に証明するため」です。
最新の戸籍だけを見ても、その人が過去に離婚していたり、その間に子供がいたり、養子縁組をしていたりといった事実はすべて載っているとは限りません。
- 銀行や法務局は慎重です: 1人でも相続人を抜かして手続きを進めると、後から大きなトラブルになります。そのため、人生のすべての記録を繋ぎ合わせて、「相続人はこの人たちだけです!」というパズルを完成させる必要があるのです。
2024年に始まった「広域交付」は本当におトク?
これまでは、本籍地が遠方にある場合、全国の役所へ1カ所ずつ郵送で請求する必要がありました。これが新制度「広域交付」によって、最寄りの役所窓口1カ所でまとめて取れるようになりました。
自分で窓口(広域交付)に行く最大のメリット
郵送請求にかかる「余計なコスト」をカットできる点です。
| 請求1通(450円)にかかる内訳 | 広域交付制度の金額(目安) | 郵送請求の金額(目安) |
|---|---|---|
| 戸籍発行手数料 | 450円(除籍謄本・改製原戸籍は750円) | 450円(除籍謄本・改製原戸籍は750円) |
| 定額小為替の手数料(郵便局へ支払う) | なし | 200円 |
| 往復の郵便代(110円〜140円×2) | なし | 220円〜280円 |
| 合計コスト | 450円 | 約870円〜930円 |
広域交付なら窓口で450円払うだけ!1通あたり約400円〜500円も節約できます。10枚集めるなら、ランチ数回分くらいの差になります。
専門家が教える「広域交付」4つの落とし穴
非常に便利な制度ですが、実務の現場では以下のポイントでつまずく方が続出しています。
① 不動産の名義変更がある方は要注意!
土地や建物の名義変更(相続登記)をする際、亡くなった方の「登記簿上の住所」と「最後の住所」が違う場合、その繋がりを証明する「戸籍の附票」が必要です。
- 附票は広域交付では取れません。 別途、本籍地の役所へ郵送請求などを行う必要があります。
② 数時間の待ち時間、または「後日交付」
一生分の戸籍を遡る作業は、役所側で本籍地の自治体へデータ照会や電話確認を行うため、窓口で1〜3時間待つのはザラです。また、内容によっては「後日また取りに来てください」と言われるケースも一般的です。
③ 本人確認が超厳しい
顔写真付き身分証(免許証やマイナンバーカード)の原本が必須です。写真のない健康保険証などでは、たとえ2点提示しても受け付けてもらえません。
④ 広域交付が使えないケース
- コンピュータ化されていない一部の古い戸籍は対象外です。
- 結婚して戸籍を出た兄弟姉妹の分は、広域交付では取れません(※従来通りの郵送請求や、行政書士による職務上請求であれば取得可能です)。
- 海外在住の方など、マイナンバーカードや日本の免許証をお持ちでない場合は利用できません。
行政書士に頼むと、何が違うの?
行政書士は「広域交付」という制度は使いません。その代わりに、プロの権限(職務上請求)を使って、全国から「戸籍」も「附票」もすべて郵送で一括収集します。
- お客様の負担: 一切なし。役所や郵便局へ何度も行く必要も、小為替を買う手間もありません。
- プロの仕事: どの戸籍が必要で、どこまで遡るべきか。複雑なパズルをプロが正確に完成させます。
【特典】役所の窓口で失敗しないための「電話確認用メモ」
無駄足にならないよう、行く前に最寄りの役所へ電話して以下の3点を確認しておきましょう。
役所への電話確認用カンペ
「相続手続きのために、親の戸籍を出生から死亡まで『広域交付』で集めたいと考えています。以下の3点を教えてください。」
- 受付時間に制限はありますか?(※16時まで、という役所が多いです)
- 事前の予約や、現在の待ち時間はどうですか?
- 今日行って、その日に受け取れますか?(※内容により後日交付になるか確認)
お問い合わせ
「自分で電話して、何時間も待って、もし附票が必要になったらまた郵便局へ……」
そんな手間を想像して「ちょっとしんどいな」と思われたなら、それが行政書士へバトンタッチするタイミングです。
戸籍集めは相続手続きの「入口」に過ぎません。その後の遺産分割協議書の作成や銀行解約まで、トータルでサポートさせていただきます。まずはお気軽にご相談ください!


